ホームページ制作は、まず最初にWhoとWhatそしてHowを決める

古賀デザインブログ
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最初に考えるのはデザインではなくWhoとWhat、そしてHow

ホームページを作るときの最初の課題は「何から始めるか?」です。デザイン? 写真撮影? コンテンツづくり? 色々と考えられます。また、ホームページづくりに少し詳しい方であれば「サイトのストラクチャ(構造)だよ」と言うかもしれません。

でもそれらはすべて間違い。正解は「WhoとWhatそしてHowを決める」ことです。

Whoとは誰、つまり「誰をターゲットにしたホームページか?」です。また、Whatは提供価値、「ターゲットのどんな悩みを解決したり、便益を感じてもらえるか?」です。そして、Howは「どんな手法や表現を使ってか?」です。ホームページの制作方針を明確にするのです。

前述したように、ホームページを作ろうと考えたとき、世の中のさまざまなホームページから自分のお気に入りのものを集めて、いきなりデザインの検討から入る方がいます。しかし、WhoとWhat、そしてHowという軸を最初に決めていなければ、できあがったホームページは見てくれが良いだけで中身はブレブレ、集客力が全く望めない代物となってしまいます。

うまくいかない会社ほど「全ての人が対象」と言いたがる

WhoとWhat、つまりターゲットや提供価値を絞ってしまっては、市場を自ら限定してしまうのではないか?という危惧される方がいます。あるいは、ウチは「老若男女すべてをターゲットにする」と豪語(?)される方もいます。しかし、結局これらは「虻蜂取らず」。さまざまな要望に振り回された結果、いずれの性別のどの年代にも刺さらない中途半端な提案しかできず、顧客とのつながりを作ることなく終わります。

ターゲットとする人に「そうそう、それを待ってたんだ!」というシャープな提供価値を提示できなければ、モノやサービスの購入や問い合せにつながらないのです。

顧客が何を望んでいるかを考える

少しだけ具体的な例を示しましょう。どなたにとってもわかりやすいクルマで考えてみましょう。

クルマに対して人が望むものは、それこそさまざまです。会社経営者や医師、弁護士など、社会的なステイタスがある方は、それが表現できるようなクルマを望みます。欧州車の大型セダンなどです。また、自身のスタイリッシュさやオシャレなセンスを表したいと望む方は、ちょっとコンパクトでスポーティーなクルマを選びます。そして、家族や仲間でワイワイと移動したいと望む方にとっては、1BOXやSUVを検討されるでしょう。

選ぶ理由として、「自分の社会的地位やセンスを表現できるかどうか」を考える人がいれば、「乗り心地や居住性」を考える人もいます。そして、メーカー側も絞り込んだターゲットそれぞれの嗜好をさらに深堀りし、提供価値が伝わりやすい世界観をクリエイティブします。

欧州車の大型セダンをファミリー層へ売ろうとしたり、スタイリッシュなライフスタイルを志向するする人に1BOXを売ろうとはしないのです。

WhoへのWhatの伝え方がHow

ここまで、主にWhoとWhatについて述べてきましたが、同じぐらいにHowをどうするかも重要です。せっかくWhatを決めても、それがWhoに伝わらなければ元も子もないからです。

Howはホームページのようなデジタルメディアを使うこともあれば、従来のマスメディアを使った方が良い場合もあります。また、店舗やショールームといったリアルなタッチングポイントも考えられます。

今回のコラムはホームページについてのHowなのでそこに限定するとしても、写真とテキストで伝えるのか、図解をするのか、動画を用いるのか、SNSと連携するのかなど、さまざまな可能性があります。それらの中からWhoとWhatに親和性が最も良いものを選ばなければなりません。

最初に考えるのはWho What How ただし独りよがりは禁物

ここまで述べてきたように、ホームページを作ろう、リニューアルしようと考えたら、まずおこなうのが「WhoとWhat、そしてHowを決める」ことです。そして、これは、私のオリジナルではなく、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのV字回復などで有名な森岡毅さんをはじめとする、多くの経営アドバイザーの方が唱えていることです。いまさら疑う余地は1ミリもないと思います。

そして、WhoとWhatそしてHowをいったん仮設定してみたら、それが現在の社会動向から推測する未来において、ふさわしいかどうかを考えてみましょう。また、自社の人的や技術的なリソースの現状、あるいは既存顧客やチャネルといった資産の現状をベースに実現可能かどうかを考えることも必要です。「絵に描いた餅」では意味がありません。

古賀デザインでは、ホームページの制作あるいはリニューアルの相談をいただいたとき、まずは以上のようなプロセスでWho、What、そしてHowを固めていきます。ご依頼された方としては、ホームページのデザインやコンテンツ検討といった「本題」になかなかたどり着かないため、時としてもどかしい気がするかもしれません。しかし、ここをキチンと整理せず見切り発車して、その後に大きな方向修正を余儀なくされた例を私はこれまでたくさん見てきました。ここは念を入れ、落ち着いて進めるべきところだと肝に銘じてください。

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