ブログを書くときWhoとWhatをまず考える
前回のブログでは、「ブログを書くときはターゲットを漫然と考えるのではなく、見込み客になって欲しい人物像を具体的にイメージすることが大切。その上で、その人にとって有用と考える記事を提供する」ということについて書きました。Who(誰に読んで欲しいか)絞り込み、その人に刺さるWhat(顧客とって価値ある情報)を研ぎ澄ましましょうということです。
このサイト(古賀デザイン)のブログについて言えば、Whoは「工務店や設計事務所でWebをメインのチャネルとして集客活動に携わって人。また、どうすれば集客効果が上がるかについて悩んでいる人」であり、Whatは「ブログをメインとしたコンテンツを充実させることで、顧客から選ばれるためのノウハウ」です。
ターゲットを明確にすることで内容を深堀りできる
Whoを明確にすることで、Whatの内容をより充実させることができます。例えば、このサイトのターゲットを、「さまざまな業種でWeb集客に携わっている人」とするより、「工務店や設計事務所でWeb集客に携わっている人」とした方が、より具体的な事例などを用いて深堀りした、有用な記事を書くことができます。
また、ブログを読む人にとっても事例が具体的になるため、関心や興味を持ちやすく、自身が携わっている業務と照らし合わせて検証や改善をすることにつながります。そして、有用な記事を読んだ読者は、「この人に相談したらもっと詳しく教えてくれるかも」と考え、コンタクトを取ろうとします。
逆にターゲットを広く構えたブログは一般的で浅い内容の記事になるため、「虻蜂取らず」のごとく結局は誰にも刺さらなくなるのです。
深堀りブログはGoogleからも評価されやすい
自身の経験や専門性にもとづいたブログ記事は、Googelの記事検索での評価においても有利に働きます。これは、GoogleがWebサイトのアピールについてサポートするツール「Google検索セントラル」にも以下のように明示されています。
Google の自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。関連するコンテンツを特定した後、最も役に立つと判断されたコンテンツに高い優先順位を付けます。そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわち E-E-A-T の面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。
言い回しが少し難しいですが、要約するならば「実績と信頼のある筆者(会社)が、高い専門性と経験にもとづいて書いたオリジナルの記事はGoogleの評価が高いですよ」ということです。逆に、どこにでもあるような焼き直し記事は、自社の専門性や権威性を貶めることになります。
工務店のブログでよく見かけるのは、松尾設計室のパッシブデザインに関する記事や、近畿大学の岩前教授のヒートショックに関する記事の二番煎じのようなブログです。しっかりと引用部分を明示し、その上で自社の取り組みを示すのであれば別ですが、あたかも自身の持論であるかのように書くことは、評価としてマイナスにしかなりません。
「誰が書いたか?」を明示する
もうひとつ大切なことが、ブログの筆者を明示することです。これは、前述の専門性や権威性、信頼性にも関連します。「自分は何者(何の専門家)であり、これまでどのような実績を積んできたか」を明らかにすることで、読者の信頼は高まりますし、またGoogleもそれを評価します。
自分が読者の立場に立ってみましょう。例えば弁護士さんやお医者さんをインターネットで探す時にどうするかを考えれば、プロフィールがしっかり書かれている方を選ぶのではないでしょうか。それと同じことです。
まとめ:評価されるブログはこう書く
まとめます。「Googleに評価される=より多くの方の目に触れる可能性が高まる」ブログは次のように書きましょう。
・読者にとって有用で信頼性の高い記事にする
・自社独自の実体験や実績に基づくオリジナル記事にする
・第三者の記事や研究成果を部分的に引用する場合は、引用であることがわかるようにする
・「誰が書いたか?」を明示する
SEOは二の次です
最後に補足です。検索サイトの上位表示やGoogleからの評価の話をすると、すぐにSEO(検索エンジン対策)のことを考える方が多いのではないでしょうか。実際、SEOの施策により検索順位を上げるサービスを提供する会社もごまんとあります。しかし、そのような外部サービスのほどんどは、ブログ記事が検索ロボットに見つかりやすいように体裁を整える「調整」でしかありません。また、仮に小手先のSEOで検索サイトでの上位表示を達成したとしても、記事の内容が浅ければ読者はすぐに直帰してしまい、見込み客化しません。
ブログを書いたり集客施策を考えるときは、まず最初に「高く評価される、有用で信頼性の高い記事」をどう作るかが大事なのであり、SEOは二の次であると肝に銘じてください。